スカイツリーウォーズ

スカイツリーをたおした。

スカイツリーたおしたのたおしたって別に実際に倒壊させたわけじゃなくて少年漫画的な敵をたおすのたおしたです。

スカイツリー・メナス

スカイツリーを二回見に行ったのだけど、押上に降り立った人なら分かると思うけどスカイツリーの野郎建設途中なのに馬鹿みたいにでかくて爆笑した。もう何食ったらそんなに大きくなるのっていうかでかい.

当時399mくらいで東京タワーよりでかくなったって聞いたので行ってみた。押上に降り立った俺たちは世の中のことなにも知らない甘ちゃんでスカイツリーのこと完全に舐めてた。
振り返って最初にスカイツリーを目にしたときそれを思い知って爆笑した。
俺のカメラ、ペンタックス645(愛称「いるか」(645→大化の改新蘇我入鹿→水生哺乳類好き→いるか(いるかのシール貼りたい(できればちょっともこもこ立体感あるタイプ(蘇我入鹿って殺されたわけだから少しでも血みどろのイメージのあるピンクのアマゾンカワイルカとかのシールがいいんだけど(シール情報絶賛募集中))))))は75mm標準レンズしか持っていなくて標準レンズをいえば人間の目に近い画角なのですが、もうどうやっても直下からフレームに収めることはできないわけです。その事実に小一時間爆笑。あ、こんなにでかいんだと思って。
あのどうやってもたおせない感すごく良かった。
普通に根元に合わせて撮るとこうなる。

全然たおせない。爆笑。

こうして

こうしてやっと。でかすぎる。

先生の攻撃

でその時一緒に行ったねみこ先生がnikonの20mm超広角レンズ持ってたんだけどそれを覗かせてもらったところなんとスカイツリー倒せてる!悔しい!俺も超広角レンズ欲しい!と強く感じながら爆笑。
スカイツリー倒せた先生ですら超興奮して「これまだ建設途中なんだよね!?今でフレームギリギリなのにあとちょっとでもでかくなったら絶対入らない!!もー太刀打ちできない!!!」って7回くらい上記のセリフを連呼する始末で、それだけスカイツリーってのはでかい、すごいでかい。馬鹿みたいにでかい。クール。もうスカイツリーがなにをやっても絶対に笑う。
あー面白かった。
もう、ちょっといい写真撮ってやろうとかそういう次元以前にフレームに入らないっていう問題が立ちふさがってて、なんとかフレームに収めたら俺の勝ち!!!みたいになるのがスカイツリーはすごいのです。

観光客の復讐

ともあれ一度目の挑戦はあえなく完敗に終わり俺はすごすごと逃げ帰ってきた。ちょっと遠くまで歩いて隅田川手前の橋から撮ってお茶を濁したりしたけどそんなのでは全くもってスカイツリーをたおしたとは言えないしそういえば俺のようにスカイツリーを舐めきってやってくる観光客はけっこう多いらしくて地元の店先にはこういうものがいたるところに置かれており異様な光景が広がっていた。

もちろん俺には自尊心があるのでこんな反射したのを撮影してあー良かったねスカイツリー倒せたねと思えるほど扱いやすい人間ではない。もう押上の砂を泣きながら袋に入れて持って帰るしかなかった。

新たなるレンズ

で、スカイツリーを何としてもぶったおしたかった俺は超広角レンズを捜し求めていたところ、ちょうど良く手に入った。だいぶ要約するとtwitterで以前から親交のあった平野さんて人が売ってくれた。
それがこのウクライナ製(ウクライナ製ってのが渋くていい)の30mm超広角魚眼レンズ、アルサット(645用アダプタつき(最近このアルサットと全く同じレンズでゾディアックというレンズをつけたこの会社の6×6カメラ見たけど露出計連動してなくていちいちおでこのところにあるダイヤルを自分で調整する感じで、あと安かった。))。購入を決める前に写真やってる人とか写真家の人に相談したのだけどみんな標準の次いきなり魚眼はやめとけと言ったのを俺はスカイツリーぶったおしたい一心で周りの反対を押し切って買うことにした。

現物見た途端爆笑。でかすぎ。面白すぎ。

で、これが75mm標準レンズ装備のペンタックス645いるかで、

これにアルサットをつけるとこうなる。

もう殺人レーザーが出る兵器みたいな感じになった。レンズがでかすぎて平面に置くとカメラが若干上を向く。俺は数日間スカイツリーに殺人レーザー光線を照射する自分を妄想して楽しんだ。レーザーの反動で後ずさりとかするわけです。

蘇我入鹿の逆襲

で、リベンジの時がやってきた。
幸運にも以前の挑戦から一ヶ月以上経過していたにも関わらずスカイツリーは展望台の内装とか作るのに夢中になっちゃってたらしく全然伸びていない。ていうか398とか書いてあってむしろあれ1m縮んでないスか?みたいな。多分どちらかが記憶違いなんだろう。
「だがその油断が命取りだ!」と俺は叫び殺人レーザー照射装置アサルトいるか(アルサット+ペンタックス645)を構え引き金を引いた。

結果がこれです!!

こうしてスカイツリーは無事たおされ、世界に平和が訪れたわけです。

アルサットの帰還(追伸)

と思ったんですがこの日一日いるかに装着したまま持ち歩いてたアルサットの様子がなんだかおかしくなった。
具体的にはカラカラいうわけです。で次の日になるとこうなっていた。

!!!壊れた!!!
外装が斜めにずれて中が見えとる!!!すげーやばいと思って知り合いのカメラに詳しい写真家の人に電話して聞いてみたらひたすら爆笑されたので憤慨して電話をガチャンと切り、ちょうどうちに下宿している川渕君という写真家の友達と自力で手術した。もうどうなっても知らないぞ!!!

パカッ。
基本的にレンズというものは素人が分解してはいけない。

しかし金の無い人はこのように自己責任で分解してみよう。
関係ないが川渕君という人は自分で色んなものを直そうと試みる性格で俺はそういうところをとても尊敬している。工具なんかもいっぱい持っていて後日俺の原付がぶっ壊れるエピソードでもその力をふんだんに発揮し俺を助けてくれる。
さてレンズですが、幸運にもギリギリ素人にも引き返せる部分で故障発見。絞りリングをまわすとカチカチ音がするでしょ?あのカチカチを生み出す直径1mmにも満たないボールの二つのうちのひとつが外れて中を好き勝手に転がっていてカラカラいってたわけです。それを元の位置にはめ込んで絞りリングをかぶせれば良いのだけどこれがなかなか上手くいかない。対照の位置にボールがあるのであっちを嵌めればこっちが嵌らずの繰り返し、小一時間ほど悪戦苦闘し最終的に紙を使って押さえ込むという川渕君の閃きにより無事アルサットは完璧に修理された。



平野さん、アルサットは元気にやっております。


つづく。